
昔から公文式って良く聞くけど、実際のところどうなの?子供の教育で公文をやらせるか悩んでいるけど、どんな効果があるの?いつからやらせるべき?
この記事では、公文式に関するこのような疑問にお答えします。
実は、私は4~7歳と、中高生の時にも少し公文をやっていたバリバリの経験者で、周りで京大等の難関大に進学した友人がたくさんいるので、信憑性のある話ができると思います。親が知っておくべき3つのポイントは以下です。
- 公文式のメリット、デメリット
- 公文式の上手な付き合い方
- 幼児教育に取り入れるかどうか
【幼児の公文式】親が知っておくべき3つのポイント
公文は古くからあるアナログな勉強方法のひとつで、反復学習と量を重きに置いた教育プログラムです。公文式については、賛否両論あり、肯定派と否定派に分かれるようですが、信憑性のない記事も多く、これからお子様の教育をお考えのご両親のために、経験者の私のぶっちゃけ話を記事にしておこうと思いました。
1. 公文式のメリット、デメリット
公文は善だ悪だという極論保持者がいますが、どちらも無視して下さい。例えば、私の母親は公文は超優れた勉強法で受験成功組がみんなやっているからやりなさい!という洗脳された親でした。こういう考えは半分正解で半分間違いで、本質を理解していません。本質を理解せず、ただ子供に強制させる親がいるので弊害が出ることがあります。
まず、公文という原始的な勉強方法は、とにかく多くの量を、何度も繰り返すというもの。勉強において、「たくさん」や「繰り返し」が悪な訳はなく、良い勉強法であるのは間違いありません。例えば、「たろう」という平仮名を、3回より5回、5回より10回書いた方が上手に書けるようになるでしょう。「5+6」を、 3回より5回、5回より10回計算した方が正確に、早く計算できるようになるでしょう。
では、10回が100回、100回が1000回になったらどうでしょうか?もう、500回目と600回目で「たろう」の字や、「5+6」の計算能力に差はなくなり、800回や1000回では苦行か、時間の浪費でしかなくなります。
かなり極端な例を出しましたが、重要なのは適度なレベルを設定する必要があるということ。これができていれば、優れた学習方法になります。
類似の学習方法に、市販のドリルを買ってきて家でやるという方法があります。これと公文の差について言及しておくと、強制力と量になります。ドリルは飽きやすく、よほどの強制力がない限り、長期に子供に継続してやらせるのは困難です。公文では、皆が集まって反復する環境が提供されるのと、大量の宿題プリントが課されるので、やらずに行かせるわけにいかないという親の心理が働くことで、反復練習に強い強制力が発生します。
2.公文式の上手な付き合い方

公文式が良い学習方法であるのはわかりました。しかし、公文を通して、何を目標として設定しますか?計算を正確で早くさせたいのか、数字に強くさせたいのか、勉強の習慣をつけたいのか、粘り強く努力できる子に育てたいのか。まず、このような現実的な目標設定ができるのであれば、公文をおすすめします。
先の例のように、公文にさえ行かせておけば難関大学に合格できる、のような飛躍した考えを持っていたり、目標もなく、習い事は公文式に任せてしまえ、のように放置するパターンであれば、子供は逆に勉強嫌いになるリスクもあると考えておいてください。
実は、幼児期の公文は親が関わらなければあまり意味がありません。公文の先生は量を与えるのがメインの仕事であり、子供のレベルを把握して適切な課題を与えてくれるわけではありません。半ば放置の先生もいます。幼児は、自分のレベルがわかりませんし、何のためにこの反復をしているのかわからなくなることが多々あります。少なくともただ繰り返すだけの作業になると、苦痛ですし、子供にあまり意味のない負荷がかかり続けている可能性があります。
私がおすすめするやり方は、公文を短期決戦にすることです。期間か内容で区切ります。例えば、1年間できるところまでやる、あるいは、計算なら掛け算や割り算までやる、のようにゴールを決めてしまうのです。達成するまでの途中経過は親がしっかりチェックし達成度を見つつ、褒めたり、課題を明確にしてあげたり、先生と進捗の擦り合わせをしたりします。達成したら公文を辞めて、別の習い事をしても良いですね。
3.幼児教育に取り入れるかどうか

うまく活用すれば非常に優れた学習ツールとなる公文。あなたはお子様に公文を習わせようと思いますか?私には2020年1月現在、5歳と1歳の子がいますが、あれだけ経験してきた公文を幼児教育に取り入れることはしませんでした。その理由は最後に記載します。
公文は優れた勉強方法です。幼児期に、現実的な目標を立てて、短期間やらせるという使い方ができ、かつ、家で親が子供の進捗を見守り、褒め、宿題プリントもきっちりさせることができるなら、是非活用されると良いと思います。頭の回転が速く、粘り強く学習に取り組むお子様に成長されることでしょう。
中学生、高校生の公文式についてですが、難関大学に合格する層がこの時期公文を活用することは稀です。やはり、この教材は基礎学習に向いているのであり、いわゆる受験対策ではありません。ただし、勉強で遅れている点の補強、とくに強化したい分野の反復学習に公文を取り入れるのは有効な方法の一つです。
最後に、私が子供に公文を取り入れていない理由を説明します。私は子供と身近な環境で、一緒に関わりながら幼児教育を進めていきたいと考えるタイプで、保育園以外でどこかに通わせる習い事をまださせていません。どのような学習であっても、幼児期に親が関わることで効果が倍増することを知っているからです。また、公文は一昔前の詰め込み教育時代の学習方法という感があり、幼児期に子供の興味を引き出し、それを伸ばしていくという現代流のものとは異なります。私のように子供と二人三脚で興味を追求する学習ができる家庭は、公文以外の方法を選択されるとよいでしょう。