
脳科学者の茂木さんによると、脳の8割は5歳ごろまでに基礎が完成し、「賢い子」になるか「普通の子」になるか決まるといっても過言ではないそうです。それまでに「ドーパミン・サイクル」を発達させることが重要とも指摘されています。ドーパミンは、脳内の神経伝達物質で、嬉しいこと、楽しいことがあると分泌される「脳内報酬」。幼児教育で、ドーパミンが出やすいように育ててやれば、(ドーパミン・サイクルを作れば)「賢い子供」ないしは、天才に近づくというのです。すごい話ですね。
この記事では、脳科学者が推奨する4歳・5歳までにやるべき幼児教育のポイントを3つに絞り、かみ砕いて説明していきます。構成は以下です。
- 好奇心を刺激せよ
- 子供の邪魔をするな
- 親は笑顔でいよう
是非、最後まで読んでください。
脳の80%が完成する4歳・5歳までにやるべき子供の教育 3選

天才と呼ばれる人たちの共通する特徴として、何時間も集中力が持続するそうです。茂木さんの説明では、脳の中でドーパミンが出やすい回路が出来上がっている、と説明しています。
例えば、 万有引力で有名なニュートンは、気になったことがあれば、数時間の間、一切動くごとなく、そのことについて考え続けることができたそうです。普通の人では、集中力が続かないので、こうはなりませんよね。
ドーパミンは脳内報酬なので、分泌されると快感を得ます。そして、脳は、「あの気持ちいいことをまたやりなさい」、「また挑戦しなさい」と指示を出す。すると、もう一度挑戦し、またドーパミンが出る。この繰り返しがドーパミン・サイクルで、これが確立されると、何か楽しそうなことを見つけて、集中して取り組める人間に成長できるそうです。
好奇心を刺激せよ
研究の結果、ドーパミン・サイクルは5歳ごろまでには基礎が完成する。それまでに如何に可能性を開花させることができるかにかかっているそうです。残りの一生は、5歳までに培ったものを土台として生きていくことになります。
親は、子供がワクワク楽しめる体験をシャワーのように浴びせかける必要があります。子供が気になったWhat「何かな?」、Why「なぜ?」このような刺激により、脳内でドーパミンがたくさん分泌されます。
脳医学者の瀧 さんは、知的好奇心を育てるために、一番のおすすめは山に行くのが良い、とおっしゃっています。「山は最大の教師」と言われ、新しい発見が多く、色々と体験しながら学ぶことができます。以下の記事も参考にしてくださいね。
東大の9割が読んでいた「図鑑」。子育てで好奇心を伸ばす2つの秘訣
子供の邪魔をするな

親はつい自分の尺度で子供の行動を止めてしまいがちですが、子供が本能のままに行動していることは、可能な限り止めてはいけません。
例えば、子供は思いつくままに以下のような行動をとります。公園で水たまりがあったら飛び込む、虫を掴んでしまう、ティッシュをどんどん取り出してしまう等。これを「汚れるから」や、「汚いから」、「もったいないから」、「散らかるから」という親の都合で止めてはいけません。ぐっとこらえて下さい。この間、子供のドーパミンがどんどん分泌されています。子供がやりたいと思う気持ちはなるべく大事にすることが重要です。触る、たたく、かじる、舐める、登る、あらゆることで子供の脳が発達していきます。
もちろん、命や健康に関わるようなことは止めなければいけません。
親は笑顔でいよう
親が笑顔でいることだけで、子供のドーパミンの分泌が増え、賢さが育つ、という研究結果が出ているようです。親が笑顔でいると、子供はそれだけで嬉しく、楽しい。また、親と触れ合うことも重要で、膝の上に座らせる、手を握るだけでも効果があるようです。親のぬくもりの中、笑顔で見守られていると感じることが、子供にとって、幸せで、安心なことです。安心がなければ、子供は何かに夢中になることはありません。
いかがでしたか。実は、子供の脳を育むポイントは、意外にも、英才教育するとか、勉強漬けにするとかではなく、好奇心、興味を伸ばすという単純なことが重要なのです。そのために、親は、シャワーのように楽しい体験を与え続け、子供が何をしても止めず、笑顔でいることが重要なのです。天才とまではいかないまでも、自身の子供が集中力を高め、賢い子に近づくよう、是非試してみて下さい。