最終更新日:2020/08/02
投稿日:2020/08/02
「リアル → 図鑑サイクル」を続けていると知的好奇心が刺激され、自らどんどん勉強をする体質になり、小、中、高校生で学習にプラスに働くだけでなく、
AI社会でも活躍できる人材に育つという話をしてきました。
今回は「あきみの式」番外編2になります。息子が図鑑からグローバルな視野を持ち、さらに英語まで勉強を始めてしまった謎に迫ります。
息子が5歳と娘が2歳の時に録音した英語です。
※未熟ですがご勘弁を(笑)
グローバル視点を養う第一ステップ「地理」
虫、花、鳥、動物、魚といった図鑑であれば好奇心が高まった状態を維持できれば、工夫次第で、日本地理、世界地理に詳しくすることができます。
図鑑のDVD等で興味深い鳥が出てくると、その鳥にはどこで会えるのかという疑問が出てきます。図鑑を見ると、オジロワシは北海道、ヤンバルクイナは沖縄、ヘビクイワシはアフリカ、ヒクイドリはオーストラリアのように書いてあります。
最初、子供が図鑑で生息地域に目が行くように仕向けるには、親がきっかけを与えていく必要があります。100円均一にある日本地図や世界地図をお風呂に貼っておいて、「あ、ここが沖縄だよ。これ前に図鑑で見たヤンバルクイナがいるところだよ」のように図鑑との関連を話してあげるだけで良いです。
スイッチが入ると子供の方から聞いてくるように変わります。
念のため説明しておきますが、遠いところにいる鳥をリアルで見に行くのは無理じゃない?と思われるかもしれませんが、まずは、身近で新たな鳥に出会えそうな川や池、山等を調べて、徐々に生活圏の周辺を探検していくことです。また、世界にいる鳥でも、動物園や花鳥園で見ることが出来る場合もあるので、うまく活用してください。博物館の剥製を使うのもリアルに近い観察ができておすすめです。動物園や剥製は逃げないので、じっくり観察できます。
グローバル視点を養う第ニステップ「方角、時間」
地図で名前と位置(地理)がある程度わかってくると、次のステップは方角や時間を伝えていきます。全て数値化できる概念なので、数字にもどんどん強くなります。
地図だけでは、それが実際どれ程遠いのかわからず、「お父さん、来週ヘビクイワシを見にアフリカに行こ!」のような突拍子もないことを言い出すのです。こういう場合、まず、近所では見れないけれど、現実的に行ける距離にいる鳥を見に連れて行ってあげて下さい。
「滋賀の琵琶湖にユリカモメを見に行こう。」
「滋賀県ってどこ?」
「京都の北東の方だよ。地図ではここかな」
「遠いの?」
「車で1時間くらいかな。」
「絶滅危惧種のコウノトリを見に、コウノトリ博物館に行こう。」
「滋賀県より遠い?1時間でいける?」
「京都の北の方だよ。2時間はかかるかな、ユリカモメより遠いね。」
このようなやり取りで、方角、時間の感覚が養われて行きます。距離を使う手もありますが、子供は時間で説明した方がピンときやすいです
グローバル視点を養う第三ステップ「グローバル視点」
上述のプロセスを繰り返していくと、子供はもっと遠くの世界の鳥を実際に見に行きたいと考えるようになります。遠いけど、地図上に世界は確実に存在し、図鑑やDVDで見た憧れの鳥がそこにいけば見れるということをリアルに考えるようになります。
「ヒクイドリを見に、オーストラリア行きたい!」
「そこは日本じゃなくて飛行機で10時間とかかかるんじゃないかな?すごーく遠いから、簡単にはいけないよ。いつか、行けるといいね。近くの動物園にいるみたいだから、今は動物園に見に行こうか。」
「コンゴウインコやシロムネオオハシって!すごく綺麗な色。ブラジルだって、見に行きたい!」
「おお、そこは日本から一番遠い、地球の裏側に位置するんだよ。飛行機で1日でもいけないかも。いつか、いけるといいね。それ、兵庫県の花鳥園で見れそうだね、見に行こうか。」
このようなやり取りで、広い世界の中の日本にいるということを知り、世界には日本で見れない珍しい生き物がいる、行ってみたいという、世界への興味を持つようになります。
まさに,
これからのAI社会で必要なグローバルな視野をもつきっかけになります。
「じゃあ、次の長い休みにオーストラリア行ってヒクイドリの羽根取りたい!」
「世界には簡単に行けないよ。オーストラリアでは日本語は通じない、みんな英語という違う言葉を使う。よその国にはよその国のルールがあって、拾った羽根を勝手に持ち帰ったらいけないよ。英語が話せないと、現地の人に詳しい場所を教えてもらえないよ。」
このようなやり取りから、異文化の存在を知ったり、英語を学びたいという欲求が出てくるようになります。実際、息子が英語をはじめたきっかけはいつか世界の鳥を研究したいという欲求が原動力になっています。興味を持たなければ無理に英語教育などをする必要はありません。常に好奇心が大切です。